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サヨナラボーク
2013.04.29 00:01

 
特にジュニアに見てもらいたい動画2つ目は、1998年8月16日に甲子園球場で行われた第80回全国高等学校野球選手権大会2回戦、愛知県代表・豊田大谷と山口県代表・宇部商の試合での1プレイです。
 
延長15回裏、豊田大谷は左中間安打とセカンドゴロエラーで無死2・3塁になります。
宇部商バッテリーは塁をすべて埋める満塁策を選び、6番小谷を歩かせ無死満塁に。
豊田大谷にとっては願ってもないサヨナラの場面を迎えます。
 
豊田大谷の次打者は右打ちの7番持田泰樹、カウント2-1と追い込み、
好投を続ける宇部商のエース藤田が211球目を投じようとセットポジションに入り、腕を少し前に出した瞬間、
捕手・上本達之が送った2度目のサインに驚き、投手・藤田は無意識に投球動作を中断し腕を後ろに戻してしまいます。
 
この動作を見逃さなかった林清一球審が、宇部商にとっては無情で痛恨の「ボーク」を宣告し、
3時間52分に及ぶ投手戦は投手がボールを持ったまま、甲子園大会史上初のサヨナラボークで豊田大谷高校が勝利を収める結果となってしまうんですね。
 
試合終了直後の両チームの挨拶では、勝利投手となった豊田大谷の3年生エース・上田が、宇部商のエース・藤田に「ありがとう」と声をかけた後、
思わず涙を流すシーンがあります。
さらに味方のチームメイトにも励まされ、女房役の捕手・上本は試合終了直後から藤田に寄り添い声をかけ続けるシーンは何度見ても胸を熱くさせられます。
 
このシーンを見るだけでも、藤田投手の日頃の練習に対する姿勢、ひたむきな努力が周りの人の支えにつながってることが分かります。
 
テニスは孤独な競技で、個人の要素が強く、団体戦でないとこういった経験はなかなかできないんですが、
いつもよりも調子が悪く、ミスをしていらだちをあらわにするジュニア、ラケットで地面をたたき、ものにあたるジュニア・・・
日頃の練習に対するひたむきな姿勢をチームメイト・コーチは見ていることをジュニアには少しでも伝えていければと思います。
ジュニアにとってはこの色黒のおっさん何か怒ってるくらいにしか思われないかもですが、これからも見逃すつもりはありません。